VTuber市場は年々拡大を続けており、事務所の役割やビジネスモデルを理解することは、業界全体を研究する上で欠かせません。事務所に所属することで得られるサポートや制約、収益の仕組みを知ることは、業界の成長を理解する大きな手がかりとなります。
本記事では、国内の主要VTuber事務所18社の特徴を一覧で紹介し、事務所に所属するメリット・デメリットを整理しました。業界の仕組みや今後の展望を掴むための材料として、ぜひ最後までご覧ください。
【2025年最新】VTuber事務所18選を一覧で紹介

国内の主要なVTuber事務所を18社紹介します。古参の大手事務所から新進気鋭の事務所まで、幅広い活動をしている事務所を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 「にじさんじ」

「にじさんじ」は、ANYCOLOR株式会社が運営する国内でも有数のVTuberグループです。100名を超える多種多様なライバーが所属しており、それぞれの個性を活かした配信活動で人気を集めています。
雑談やゲーム実況といった配信活動に加え、大規模なフェスイベントの開催や音楽活動、オリジナルグッズの展開も活発です。
近年はANYCOLOR株式会社が運営するタレント育成プロジェクト「VTA(バーチャル・タレント・アカデミー)」でオーディションを行い、ある程度の育成を実施してからにじさんじ所属VTuberとしてデビューする形が主流となっています。
| 運営会社 | ANYCOLOR株式会社 |
| 設立年 | 2017年 |
| 主な所属ライバー | 月ノ美兎、葛葉、壱百満天原サロメなど |
| 公式サイト | https://www.nijisanji.jp/ |
2. 「ホロライブプロダクション」

「ホロライブプロダクション」は、カバー株式会社が運営する女性VTuberグループを中心とした事務所です。「アイドル」をコンセプトに掲げ、歌やダンス、3Dモデルを活かしたライブ活動に力を入れている点が特徴です。
メンバー同士のコラボレーションが活発で、グループ全体を応援する「箱推し」のファンが多いことでも知られています。海外展開も積極的に行っており、グローバルな舞台で活躍したい人に魅力的な環境です。
大手かつ人気な事務所であるため、オーディションは狭き門となっています。
| 運営会社 | カバー株式会社 |
| 設立年 | 2017年 |
| 主な所属ライバー | ときのそら、宝鐘マリン、星街すいせいなど |
| 公式サイト | https://hololivepro.com/ |
3. 「ぶいすぽっ!」

「ぶいすぽっ!」は、eスポーツの楽しさを広めることを目的としたVTuberプロジェクトです。所属メンバーはゲーム、特にFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)の実力が高く、ストリーマーとして大会への出場や実況配信を中心に活動しています。
ゲームスキルを磨きながら、ファンと一緒に熱狂や感動を共有するスタイルが人気です。ゲームの実力に自信があり、競技シーンで活躍したい人に適した事務所です。
| 運営会社 | 株式会社バーチャルエンターテイメント |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | 花芽すみれ、花芽なずな、一ノ瀬うるはなど |
| 公式サイト | https://vspo.jp/ |
4. 「あおぎり高校」

「あおぎり高校」は、「おもしろければ、何でもあり!」を活動方針に掲げるVTuberグループです。企画系やネタ系の動画コンテンツに強く、YouTubeのショート動画などを活用してファン層を拡大しています。
各メンバーの個性が際立っており、自由な発想で視聴者を楽しませるエンターテイナー精神があります。基本的に3Dモデルで活動しているのも特徴で、実写配信などもうまく盛り込んだ配信スタイルが人気を博しています。
定期的にオーディションを開催しており、選考停止期間中も応募自体は可能です。
| 運営会社 | 株式会社viviON |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | 音霊魂子、石狩あかり、栗駒こまるなど |
| 公式サイト | https://www.aogirihighschool.com/ |
5. 「Neo-Porte」

「Neo-Porte」は、人気ストリーマーや声優が運営に携わっていることで知られるVTuber事務所です。ゲーム配信を中心に活動するメンバーが多く、ストリーマー文化に深い理解がある点が特徴です。
eスポーツチームとの連携やリアルイベントの開催にも積極的で、幅広い層にアプローチしています。ゲーム配信者としてプロフェッショナルな活動を目指したい人にとって、実践的なノウハウを学べる環境が整っています。
オーディションは不定期開催となっているので、開催期間を見逃さないようにしましょう。
| 運営会社 | Neo-Porte実行委員会 |
| 設立年 | 2021年 |
| 主な所属ライバー | 渋谷ハル、白雪レイド、柊ツルギなど |
| 公式サイト | https://neo-porte.jp/ |
6. 「のりプロ」

「のりプロ」は、漫画家であり自身もVTuberとして活動する佃煮のりお氏がプロデュースするVTuber事務所です。クリエイター個人が運営している上、プロデューサー本人が配信活動に積極的なため、所属VTuberとの距離感が近く、アットホームな雰囲気で知られています。
所属VTuberの中にもクリエイターとして活躍している人が多いのも特徴で、技術者集団としての一面もあるのが特徴です。
オーディションは2023年から行われておらず、今後も実施されるかは不確定となっています。
| 運営者 | 漫画家 佃煮のりお氏 |
| 設立年 | 2019年 |
| 主な所属ライバー | 犬山たまき、稲荷いろは、レグルシュ・ライオンハートなど |
| 公式サイト | https://noripro.jp/ |
7. 「.LIVE」

「.LIVE」は、株式会社アップランドが運営するVTuber事務所で、清楚で可愛らしいイメージのキャラクターが多く所属しています。ファンとの交流を大切にしており、温かいコミュニティが形成されている点が特徴です。
VTuberの中でも特に古参の電脳少女シロを筆頭に、業界の初期から活動しているタレントが多い歴史ある事務所の1つです。穏やかで平和な雰囲気の中で、ファンとの絆を深めながら活動したい人に向いているでしょう。
「.LIVE」ではオーディションは基本的に実施していませんが、運営元企業である株式会社アップランドは定期的にオーディションを実施しています。
| 運営会社 | 株式会社アップランド |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | 電脳少女シロ、花京院ちえり、もこ田めめめなど |
| 公式サイト | https://appland.co.jp/ |
8. 「ななしいんく」

「ななしいんく」は複数のVTuberグループが統合して誕生した比較的大規模な事務所です。多種多様な個性を持つタレントが在籍しており、各々の得意分野を活かした活動を展開しています。
音楽ライブやイベント開催にも積極的で、グループの垣根を越えたコラボレーションも活発です。さまざまなバックグラウンドを持つタレントと交流し、刺激を受けながら自身の可能性を広げたい人にとって魅力的な環境です。オーディションも積極的に開催しており、既に活動中の場合も応募できます。
| 運営会社 | 774株式会社 |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | 因幡はねる、島村シャルロット、杏戸ゆげなど |
| 公式サイト | https://www.774.ai/ |
9. 「神椿」

「神椿」は音楽と物語で世界観を構築する、独創的なクリエイティブスタジオです。所属するバーチャルシンガーは「魔女」と呼ばれ、それぞれが持つユニークなストーリーを軸に、質の高い音楽作品やライブを展開しています。
単なる配信者ではなく、アーティストとしての側面が強いのが特徴です。自身の歌声や表現力を武器に、唯一無二の世界観の中でアーティスティックな活動をしたい人に適しています。2024年にもオーディションが開催されており、今後も開催される可能性は十分考えられます。
| 運営会社 | 株式会社THINKR |
| 設立年 | 2019年 |
| 主な所属ライバー | 花譜、理芽、春猿火など |
| 公式サイト | https://kamitsubaki.jp/ |
10. 「Re:AcT」

「Re:AcT」は音楽活動に重点を置いたVTuber事務所です。歌や楽器演奏を得意とするタレントが多く所属しており、オリジナル楽曲のリリースや音楽ライブの開催を積極的に行っています。
個々の音楽性を尊重し、アーティストとして成長するためのサポート体制が整っている点が特徴です。歌い手やミュージシャンとしての実力に自信があり、音楽を通じて自身を表現したい人にとって、目標を実現しやすい環境です。通年でオーディションの応募を受け付けているため、比較的挑戦しやすい事務所といえます。
| 運営会社 | 株式会社mikai |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | 獅子神レオナ、魔光リサ、水瓶ミアなど |
| 公式サイト | https://www.v-react.com/ |
11. 「のなめぷろだくしょん」

「のなめぷろだくしょん」は個人で活動していたVTuberが集まって設立されたという経緯を持つ、クリエイター主体の事務所です。所属メンバー自身が運営にも関わっており、自由な雰囲気が特徴となっています。
それぞれのクリエイティビティを尊重し、やりたいことを実現するためのサポートを行っています。オーディションは積極的に開催されておらず、今後も開催されるかは不明です。
| 運営会社 | SAZARE株式会社 |
| 設立年 | 2021年 |
| 主な所属ライバー | 鴉紋ゆうく、桃園りえる、赤ティンなど |
| 公式サイト | https://noname.tokyo/ |
12. 「Balus」

「Balus」はXR(クロスリアリティ)技術を駆使したライブエンターテインメントに強みを持つ企業です。自社でVTuberのプロデュースも行っており、所属アーティストは音楽ユニットの「MonsterZ MATE」を筆頭に、3D空間での音楽ライブやイベントを中心に活動しています。
それぞれのタレントの配信活動をサポートしつつ、技術力を活かしたハイクオリティなライブを行っているのが特徴です。オーディションは基本的に開催されておらず、今後も予定は不確定となっています。
| 運営会社 | バルス株式会社 |
| 設立年 | 2018年 |
| 主な所属ライバー | MonsterZ MATE、夜子・バーバンクなど |
| 公式サイト | https://balus.co/ |
13. 「VOMS」

「VOMS」はイラストレーターのGYARI氏が個人でプロデュースするVTuberプロジェクトです。独特の世界観と、GYARI氏が手掛けるキャッチーな楽曲で人気を博しています。個人プロジェクトならではの尖ったクリエイティブと、独特のユーモアセンスが魅力です。
少数精鋭で活動しており、新メンバーの募集も2023年以降行っていないため、今後もオーディションが開催されるかは不明となっています。
| 運営会社 | – |
| 設立年 | 2020年 |
| 主な所属ライバー | 緋笠トモシカ、羽渦ミウネル、大門地リューゴンなど |
| 公式サイト | https://voms.net/ |
14. 「VEE」

「VEE」はソニー・ミュージックエンタテインメントが手掛ける、VTuber育成&マネジメントプロジェクトです。配信者やクリエイターなど、50名以上の多種多様なメンバーが所属しています。
大手レコード会社が母体であるため、音楽活動やイベント制作における強力なサポート体制が強みです。自身の才能をさまざまな形で表現し、メジャーな舞台での活躍を目指したい人にとって、大きなチャンスが広がる環境です。オーディションの応募は通年で受け付けているため、比較的挑戦しやすい事務所といえるでしょう。
| 運営会社 | 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント |
| 設立年 | 2021年 |
| 主な所属ライバー | 亞生うぱる、天籠りのん、雨庭やえなど |
| 公式サイト | https://vee-official.jp/ |
15.「RIOT MUSIC」

「RIOT MUSIC」は「感情を歌に乗せる」をテーマに掲げる、音楽に特化したバーチャルアーティスト事務所です。所属アーティストは高い歌唱力を持ち、オリジナル楽曲のリリースやライブ活動を精力的に行っています。
個々のアーティストの感情や生き様を表現するエモーショナルな楽曲が特徴です。自身の歌声で人々の心を揺さぶり、感動を届けたいと考える、実力派のシンガーを目指す人に適しています。
オーディションでは18歳以上の女性であることや東京都内の事務所に通えることなどが条件となっているため、自身が要件に当てはまっているかよく確認しましょう。
| 運営会社 | 株式会社RIOT MUSIC |
| 設立年 | 2022年 |
| 主な所属ライバー | 松永依織、朝倉杏子、皇美緒奈など |
| 公式サイト | https://riot-music.com/ |
16.「ぶいじだい」

「ぶいじだい」は「セルフプロデュースVTuber」のサポートを行う新しい形の事務所です。アバターの権利はクリエイター本人に帰属し、収益の分配率もクリエイター側に有利な設定となっているなど、個人活動の自由度を尊重した運営方針が特徴です。
事務所からのサポートを受けつつも、自身の裁量で活動の方向性を決めたいと考える、自立したクリエイターに向いているサービスと言えるでしょう。オーディションは定期的に開催されており、今後も開催される可能性は高いです。
| 運営会社 | アネラックス株式会社 |
| 設立年 | 2023年 |
| 主な所属ライバー | いもいぽて、白乃ことら、ねむみるつなど |
| 公式サイト | https://vjidai.com/ |
17.「BVP」

「BVP(BUTAI Virtual Project)」は、特にTikTokでの活動に積極的なVライバーを多く抱えている事務所です。運営会社はクリエイター・配信者コミュニティの「BCC(BUTAI Creator Community)」も運営しており、BCCで成長した配信者をBVPでデビューさせる方式をとっています。
コミュニティ内で実力を確実に評価された上でデビューすることになるため、デビュー時から自信をもって活動を始められます。創設者自身もYouTubeで活動しているなど、ユニークな形態が特徴の事務所です。
| 運営会社 | 株式会社BUTAI |
| 設立年 | 2024年 |
| 主な所属ライバー | 凧揚カイト、雨白しい、遊など |
| 公式サイト | https://butai.link/ |
18.「REALITY Studios」

グリー株式会社の子会社として設立された日本のVTuber事務所です。「毎日VTuber。毎日幸せ。」を掲げ、個性的で才能あふれるタレントを発掘し、育成しています。
「FIRST STAGE PRODUCTION」「すぺしゃりて」「Vebop Project」「RK Music」の4つのVTuber事務所を運営し、VTuberタレントのマネジメントやプロデュース、ライブ配信、楽曲リリース、グッズ販売などの活動を通じて、毎日のエンターテインメントを提供しています。
| 運営会社 | REALITY Studios株式会社 |
| 設立年 | 2023年 |
| 主な所属ライバー | KMNZ、VESPERBELL、本阿弥あずさなど |
| 公式サイト | https://reality-studios.inc/ |
そもそもVTuberとはデジタルアバターを活用して動画投稿やライブ配信をする人のこと

VTuberとは、2Dまたは3Dのオリジナルキャラクター(アバター)の姿を用いて、インターネット上で活動する人の総称です。モーションキャプチャーやフェイストラッキングといった技術を利用し、活動者の表情や体の動きをリアルタイムでアバターに反映させます。
近年はYouTube以外の動画配信プラットフォームでも活動する人が増えており、配信活動が主流になりつつあります。そのため、Vライバーと呼ばれることも多くなっています。自身の素顔を出すことなく、キャラクターとしてファンと交流できる新しい表現の形として爆発的な人気を誇るジャンルとなりつつあります。
VTuberが事務所に入るメリット

VTuberが事務所に入る主なメリットは以下の通りです。
- アバターのクオリティが担保される
- 配信機材を借りられる場合がある
- トラブル対応を企業に任せられる
- スケジュール管理を任せられる
- 初動で登録者数が伸びやすい傾向がある
- 企業案件やコラボ企画の話を受けやすい
それぞれ詳しく解説します。
アバターのクオリティが担保される
VTuber事務所に所属する大きなメリットの一つに、活動の顔となるアバターを高い品質で用意してもらえる点が挙げられます。個人で人気イラストレーターやLive2Dモデラー(2Dイラストを立体的に動かす技術者)に依頼すると、高額な費用と時間が必要です。
VTuber事務所では提携するクリエイターなどを通じて、魅力的でプロ仕様のアバターを提供してくれます。結果的に初期投資を大幅に抑え、活動の第一印象となるビジュアル面で有利なスタートを切ることが可能です。
配信機材を借りられる場合がある
VTuberとして活動を始めるには、高性能なPCやマイク、オーディオインターフェースといった配信機材が必要です。VTuber事務所によっては高価な機材を貸し出してくれたり、防音設備が整った収録スタジオを提供してくれる場合があります。
自宅の環境や予算に不安がある人にとって、配信の品質を向上させるための機材サポートは大きなメリットです。
トラブル対応を企業に任せられる
VTuberとして活動していると、誹謗中傷や権利侵害といったさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。トラブルに個人で対応するには精神的な負担が大きく、法的な知識も必要です。
VTuber事務所に所属していれば、企業として法務部門などが窓口となり、悪質なユーザーへの対応や法的措置を代行してくれます。安心して活動を続けるためのセーフティーネットとして、企業のサポートは心強い存在です。
スケジュール管理を任せられる
人気VTuberになると日々の配信活動に加え、コラボ企画や企業案件、イベント出演など、管理すべきスケジュールが膨大になります。個人で全てを管理するのは大変ですが、VTuber事務所に所属すればマネージャーがスケジュール調整や連絡業務を代行してくれます。
煩雑な事務作業から解放され、配信やコンテンツ制作といったクリエイティブな活動に集中できる時間が増えることは、事務所に所属する大きなメリットといえるでしょう。
初動で登録者数が伸びやすい傾向がある
全くの無名な状態から個人で活動を始めても、すぐには視聴者に見つけてもらえません。しかし、知名度のあるVTuber事務所からデビューすれば、事務所のブランド力や他の所属VTuberのファンからの注目を集めることができます。
結果として、デビュー直後からチャンネル登録者数や再生数が伸びることが多いです。一方で、以降も継続的に人気を獲得するためには、本人の実力が必要になります。
企業案件やコラボ企画の話を受けやすい
VTuber事務所に所属していると、個人ではなかなか実現できないような企業案件や、他のVTuberとのコラボレーション企画に参加しやすくなります。VTuber事務所が窓口となって営業活動を行ってくれる上、企業としても事務所を介した方が契約や進行管理の面で安心して依頼がしやすいです。
また、事務所内のつながりから発展して外部の活動者とコラボできる可能性も高くなるため、自身の活動の幅を広げやすいです。外向的な活動を積極的に行いたい人にとっては、VTuber事務所に所属するメリットは大きいといえるでしょう。
VTuberが事務所に入るデメリット

VTuber事務所への所属には、メリットだけでなくデメリットも存在します。主なデメリットは以下の通りです。
- 収益の一部を分配する必要がある
- 事務所の方針が活動に影響してくる
- アバターや制作物の権利が企業に帰属することが多い
- 一定の成果を求められる場合がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
収益の一部を分配する必要がある
VTuber事務所に所属する上でまず理解しておくべきデメリットは、配信やグッズなどで得た収益の一部を、マネジメント料として事務所に分配する必要があることです。
個人で活動すれば収益は全て自分のものになりますが、VTuber事務所に所属する場合は、基本的に契約に基づいたマージンが発生します。
各種サポートを受ける対価ではありますが、収益額が大きくなるほど、個人活動の場合と比較して手元に残る金額は少なくなる点には注意が必要です。
事務所の方針が活動に影響してくる
VTuber事務所は企業であるため、タレントの活動に対して一定の方針や方向性を持っています。そのため、時には自分のやりたいことと事務所の方針が合わない場面が出てくる可能性があります。
例えば、事務所のイメージに合わない企画が許可されなかったり、特定のゲームの配信を制限されたりすることも少なくありません。そのため、オーディションに合格した際には、自身の行いたい活動内容と事務所の方針をすり合わせておくことが重要になります。
アバターや制作物の権利が企業に帰属することが多い
VTuber事務所から提供されたアバターや活動名、関連する制作物の著作権などの権利は、事務所側に帰属することが一般的です。
そのため、万が一将来的に事務所を辞めることになった場合、同じアバターや名前を使って活動を継続することはできず、ゼロから再スタートしなければならない可能性があります。
ファンとの繋がりを築き上げてきたアイデンティティを手放さなければならないリスクがあることは、大きなデメリットといえるでしょう。
一定の成果を求められる場合がある
VTuber事務所はタレントに投資をしているため、活動に対して一定の成果や貢献を求める場合があります。チャンネル登録者数や配信の同接数といった数字の目標が課されたり、配信頻度に関するノルマが設けられたりすることも少なくありません。
そのため、趣味の延長としてマイペースに活動したいと考えている人にとっては、VTuber事務所に所属することで活動にストレスを感じやすくなる可能性があります。
VTuber事務所の特徴を把握して応募を検討しよう

VTuberとして事務所への所属を考えるなら、各事務所の特色や方針を深く理解することが不可欠です。アイドル路線に強い事務所、eスポーツに特化した事務所、個人の自由度を尊重する事務所など、そのカラーは多種多様です。
そのため、自身のやりたいことや活動スタイルと、事務所の方向性が一致しているかを見極めることが特に重要になります。本記事で紹介した情報を参考に、自分に合った事務所への応募を検討してみてください。
活動者として活躍するのではなく、VTuberに関連する仕事に転職したいと考えているのであれば、業界に特化した転職エージェントを活用するのがおすすめです。「エンタメ人」では、VTuber業界の動向や内部事情に精通したキャリアアドバイザーから、自身に適切な求人を紹介してもらえます。VTuber業界への転職を考えているのであれば、ぜひ活用してみてください。