アニメ制作会社の転職先おすすめ6選!転職時のポイントや選び方も解説

アニメ制作会社の転職先おすすめランキング7選!転職時のポイントや選び方も解説

アニメ制作会社への転職は、多くのクリエイターにとって憧れのキャリアパスですが、一方で労働環境への不安を感じる人も少なくありません。

そこで本記事では、転職先として人気のアニメ制作会社を紹介するとともに、いわゆるホワイトな企業の選び方や、転職を成功させるための具体的なポイントを詳しく解説します。後悔のない転職を実現するために、ぜひ参考にしてください。

転職先として人気のアニメ制作会社編(2社)

転職先として人気のアニメ制作会社おすすめランキング2選

映画・アニメ業界の売上高」をもとに、転職先として人気のアニメ制作会社を2社紹介します。それぞれの情報を参照した上で、応募先選定の参考にしてみてください。

1. 「東映アニメーション」

東映アニメーション

東映アニメーションは、半世紀以上の長い歴史と数多くの国民的ヒット作を持つ、日本を代表するアニメ制作会社です。「ONE PIECE」や「ドラゴンボール」といった世界的に有名な作品を手掛けています。

2025年3月期の決算では売上高1,008億3,600万円と、アニメ制作会社としては特に高い数値となっており、安定した経営基盤が特徴です。

従業員の平均年収は業界平均と比べて高水準とされ、福利厚生も整備されています。そのため、比較的働きやすい企業として紹介されることが多いです。安定した環境で大規模な作品に携わりたい人にとって、魅力的な転職先です。

企業名 東映アニメーション株式会社
売上高(2025年決算) 1,008億3,600万円
営業利益(2025年決算) 324億3,200万円
会社所在地 〒164-0001 東京都中野区中野四丁目10番1号 中野セントラルパーク イースト5階
公式サイト https://www.toei-anim.co.jp/

 

2. 「KADOKAWAグループアニメスタジオ」

KADOKAWAグループアニメスタジオ

KADOKAWAは、出版事業を中核としながら、アニメ事業にも強力に展開している総合エンターテインメント企業です。傘下にENGIやキネマシトラスといった複数のアニメスタジオを擁し、自社で保有する豊富な原作IP(小説、漫画)を活かしたアニメ制作を得意としています。

グループ全体でのメディアミックス戦略が強みであり、多様なジャンルの作品に携わるチャンスがあります。グループとしての経営的な安定性も、転職を考える上での魅力の1つといえるでしょう。

企業名 株式会社KADOKAWA
売上高(2025年決算) 2,779億1,500万円(グループ全体)
営業利益(2025年決算) 166億5,100万円
会社所在地 〒102-8177 東京都千代田区富士見二丁目13番3号
公式サイト https://group.kadokawa.co.jp/

 

転職先として人気のアニメ関連会社編(4社)

転職先として人気のアニメ関連会社おすすめ5選

続いて、アニメ制作会社の持株会社や、アニメ関連会社のおすすめ4社を紹介します。基本的にアニメ制作会社は上場しておらず、詳細な業績を公表していないことも多いですが、持株会社の業績からある程度経営の安定性を予測することが可能です。

そのため、グループ内のアニメ制作会社への転職を検討しているのであれば、あらかじめ把握しておくと良いでしょう。

それぞれの企業について詳しく解説します。

1.「ソニーグループ」

ソニーグループ

ソニーグループは、エンタメ事業全体で大きな影響力を持つ複合企業です。傘下にアニメ関連事業を幅広く展開する「株式会社アニプレックス」があり、「A-1 Pictures」や「CloverWorks」といった有力な制作スタジオを傘下に収めています。

また、海外のアニメ配信プラットフォーム「クランチロール」もグループ企業です。音楽事業やゲーム事業との連携も強く、グローバルな規模で質の高い作品を届けられる点が大きな強みとなっています。

企業名 ソニーグループ株式会社
売上高(2025年決算) 12兆349億1,700万円
営業利益(2025年決算) 1兆4,071億6,300万円
会社所在地 〒108-0075 東京都港区港南1-7-1
公式サイト https://www.sony.com/ja/

 

2.「バンダイナムコホールディングス」

バンダイナムコホールディングス

バンダイナムコホールディングスは、ゲーム・玩具・映像・音楽など、幅広いエンタメ事業を手掛ける企業グループです。アニメ制作の中核を担うのは「バンダイナムコフィルムワークス」で、特に「機動戦士ガンダム」シリーズで知られる「サンライズ」ブランドは世界的に有名です。

強力なIPを多数保有しており、グループ全体で多角的なメディアミックス展開を行える安定した事業基盤が魅力です。

企業名 株式会社バンダイナムコホールディングス
売上高(2025年決算) 1兆2,415億1,300万円
営業利益(2025年決算) 1,802億2,900万円
会社所在地 〒108-0014 東京都港区芝5-37-8 バンダイナムコ未来研究所
公式サイト https://www.bandainamco.co.jp/

 

3.「サイバーエージェント」

サイバーエージェント

サイバーエージェントは、インターネット広告事業やゲーム事業を主力としながら、アニメ事業にも力を入れている企業です。

傘下の「CygamesPictures」では、自社の人気ゲームを原作としたアニメなどを制作しています。また、新しい未来のテレビ「ABEMA」でのアニメチャンネル運営も手掛けています。

Web・IT分野の知見を活かした新しい形のアニメビジネスに挑戦できる点が、他の企業にはない大きな特徴です。

企業名 株式会社サイバーエージェント
売上高(2025年決算) 8,012億3,600万円
営業利益(2025年決算) 400億8,300万円
会社所在地 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町40番1号 Abema Towers
公式サイト https://www.cyberagent.co.jp/

 

4.「IGポート」

IGポート

IGポートは、複数の有力なアニメ制作スタジオを傘下に持つ企業グループです。「攻殻機動隊」シリーズで知られる「プロダクション・アイジー」や、「SPY×FAMILY」「進撃の巨人」などを手掛けた「WIT STUDIO」などが所属しています。

クリエイターの個性を尊重し、作画や演出にこだわった質の高い作品を制作することで、国内外から高い評価を得ています。クリエイターとして作品作りに深く関わりたい人に向いています。

企業名 株式会社IGポート
売上高(2025年決算) 145億9,800万円
営業利益(2025年決算) 14億2,600万円
会社所在地 〒180-0006 東京都武蔵野市中町2-1-9
公式サイト https://www.igport.co.jp/

 

アニメ制作会社はやめとけといわれる理由

アニメ制作会社はやめとけといわれる理由

一方で、アニメ業界には魅力だけでなく、働く上で注意すべき点もあります。ここでは、アニメ制作会社への就職・転職が『やめとけ』といわれる主な理由を解説します。

  • 残業時間が長い
  • 必要なスキルに反して給与が低い
  • 私生活とのバランスが難しい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

残業時間が長い

アニメ制作会社が敬遠される大きな理由の1つに、残業時間の長さや長時間労働が挙げられます。アニメ制作は納期が厳しく、クオリティを追求すればするほど作業時間は長くなる傾向にあります。

特に納品前や放送前は、残業や休日出勤が常態化している職場も少なくありません。「良いものを作りたい」というクリエイターの情熱が、結果として過酷な労働環境に繋がってしまうという構造的な問題を抱えています。

必要なスキルに反して給与が低い

アニメーターをはじめとする制作スタッフには、高い画力や専門的なスキルが求められます。しかし、スキルの専門性や労働量に見合った給与が得られにくいのが業界の長年の課題です。

特に、キャリアを始めたばかりの若手アニメーターは、給与の問題に悩みを抱えることが少なくありません。一方で、一定以上の年齢を超えた製作スタッフは、給与が安定する傾向があるので、諦めずに働き続けることも重要です。

私生活とのバランスが難しい

アニメ業界では長時間労働と不規則な勤務時間が常態化しているため、私生活とのバランスを取ることが難しいと感じる人が多いです。仕事内容によっては趣味の時間を確保したり、友人や家族との予定を合わせたりすることが困難になる場合があります。

仕事にやりがいを感じていても、プライベートを犠牲にし続ける生活に心身が疲弊し、離職を選択する人も少なくありません。ワークライフバランスを重視する人は今一度応募するかよく検討した方が良いでしょう。

ホワイトなアニメ制作会社の選び方

ホワイトなアニメ制作会社の選び方

労働環境に課題があるイメージが強いアニメ制作会社ですが、中にはいわゆるホワイトと呼べる企業も存在します。ホワイトなアニメ制作会社を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 年収が高い企業を選ぶ
  • 社内環境が良い企業を選ぶ
  • 残業時間が短い企業を選ぶ
  • 休日が確保されている企業を選ぶ
  • 社内体制が属人化していない企業を選ぶ

それぞれ詳しく解説します。

年収が高い企業を選ぶ

働きやすい企業を見極める上で、給与水準は重要な判断基準の1つです。企業の求人情報や、有価証券報告書(上場企業の場合)、転職エージェントからの情報を基に、平均年収や初任給を確認しましょう。

年収が高い企業は事業が安定しており、社員に利益を還元する体力があると考えられます。業界平均と比較し、自身のスキルに見合った待遇が得られるかを見極めることが重要です。

社内環境が良い企業を選ぶ

給与や労働時間といった数値データだけでなく、社内の雰囲気や人間関係といった環境面も、働きやすさを左右する重要な要素です。社員同士のコミュニケーションが活発か、若手でも意見を言いやすい風通しの良い社風か、といった点を確認しましょう。

転職エージェントを通じて情報を得たり、可能であればOB・OG訪問をしたりして、内部のリアルな声を聞くことが、入社後のミスマッチを防ぐ上で役立ちます。

残業時間が短い企業を選ぶ

ワークライフバランスを保って長く働くためには、残業時間の実態を確認することが不可欠です。求人票に記載されている月平均残業時間や、「みなし残業」の有無と時間数を確認しましょう。

近年は、働き方改革に力を入れ、残業時間の削減に取り組んでいる企業も増えています。面接の場で残業の実態や、繁忙期の働き方について質問することも、企業の体質を見極めるための重要なステップです。

休日が確保されている企業を選ぶ

年間休日の日数も、企業の働きやすさを測る重要な指標です。一般的に、年間休日が120日以上(完全週休2日制+祝日)あると、休日が多い企業と判断できます。

アニメ業界は納期によっては休日出勤が発生することもあるので、休日出勤が発生した場合に振替休日を取得できる制度が整っているかを確認しましょう。有給休暇の取得率も、休みやすさを示す重要なデータです。

社内体制が属人化していない企業を選ぶ

特定の個人のスキルや経験に過度に依存する「属人化」した組織は、その人が不在になると業務が滞るリスクを抱えています。一方で、業務のマニュアル化が進んでいたり、チームで情報を共有する文化が根付いていたりする企業は、健全な組織体制である可能性が高いです。

属人化を避けるような組織体制を整えている企業であれば、1人に業務負荷が集中することも少なくなるため、有給休暇などを取りやすくなります。属人化していない企業を選ぶためにも、面接時には社内の教育体制が整っているかどうか、確認しておきましょう。

アニメ制作会社に転職する際のポイント

アニメ制作会社に転職する際のポイント

アニメ制作会社への転職を成功させたいのであれば、以下のポイントに注目しましょう。

  • 志望理由を明確にする
  • 必要なスキルを磨く
  • ポートフォリオを作成する
  • アニメーター以外の職種も検討する
  • 転職エージェントを活用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

志望理由を明確にする

転職活動を成功させるには、まず志望理由を明確にすることが重要です。「アニメが好きだから」という漠然とした理由だけでは、採用担当者を納得させることはできません。

数ある制作会社の中からなぜ応募先の企業を選んだのか、自身のスキルをどう活かして貢献したいのかを、具体的な言葉で説明する必要があります。作品への愛情だけでなく、ビジネスとしての視点も交えて語ることが重要です。

必要なスキルを磨く

希望する職種で求められる専門スキルを、転職活動を始める前から主体的に磨いておくことが重要です。

アニメーターであればデッサン力や作画ツールを扱う技術、制作進行であればスケジュール管理能力やコミュニケーション能力が求められます。

独学や専門学校などでスキルを習得し、自身の能力を客観的に示せるように準備しましょう。スキルアップへの意欲的な姿勢は、選考において高く評価されます。

ポートフォリオを作成する

アニメーターやデザイナーといったクリエイティブ職を目指す場合、自身のスキルやセンスを証明するためのポートフォリオの提出が求められることが多いです。過去に制作したイラストやデッサン、3DCG作品などをまとめ、自身の画力や表現力をアピールできるように準備しておきましょう。

応募する企業の作風や求める人物像を研究し、それに合わせて掲載する作品を戦略的に選ぶことも重要です。ポートフォリオの完成度が、選考結果を大きく左右します。

アニメーター以外の職種も検討する

アニメ制作会社にはアニメーターを志して応募する人が多いですが、自身の経験やスキルによってはアニメーター以外の職種を検討することも重要です。

アニメーター以外の職種には、プロジェクト全体のスケジュールや予算を管理する制作進行や、作品を世の中に広める広報・宣伝、会社の運営を支える人事・経理などがあります。

絵を描くスキルが企業の要求レベルに達していなくても、コミュニケーション能力や管理能力、事務処理能力といった、前職の経験を活かせる職種は数多くあります。広い視野で求人を探すことで、転職の成功率を高めましょう。

転職エージェントを活用する

アニメ制作会社への転職活動を効率的に進めるためには、業界に特化した転職エージェントを活用するのも有効な手段です。業界特化のエージェントであれば、業界の動向や各社の内部事情に詳しいキャリアアドバイザーが、スキルや経験をもとに適切な求人を紹介してくれます。

また、一般的な転職エージェントには公開されていない非公開求人が紹介されることもあるため、転職先の候補が広がる可能性があります。ポートフォリオの添削や面接対策など、業界に合わせた専門的なサポートを受けられるのもメリットです。

アニメ制作会社に関するよくある質問

アニメ制作会社に関するよくある質問

アニメ制作会社に関するよくある質問をまとめました。アニメ制作会社への転職を検討する前に、あらかじめ確認しておきましょう。

・アニメ業界の大手5社は?

アニメ業界における「大手」の定義は一様ではありませんが、一般的にいくつかの企業が挙げられます。

長い歴史と実績を持つ「東映アニメーション」、IP力に強みを持つ「KADOKAWA」、スタジオジブリ作品の流れを汲む「スタジオポノック」、人気アニメを多数手掛ける「京都アニメーション」や「MAPPA」などが、業界を代表する企業として名前が挙がることが多いです。

一番ホワイトなアニメ会社は?

特定の企業を一番ホワイトな会社と断定することは困難ですが、ホワイトな会社と判断できる基準はいくつかあります。

基本的には年収や残業時間、社風などをもとに、働きやすい企業であるか判断すると良いでしょう。

本記事で紹介した「ホワイトなアニメ制作会社の選び方」を参考に、自分自身の価値観に合った企業を探してみてください。

企業の公式情報だけでなく、転職エージェントからの情報や社員の口コミなども多角的に収集して、総合的に判断することが重要です。

・日本一のアニメ制作会社は?

「日本一のアニメ制作会社」も、評価基準によって答えが変わるため、一概に決めることはできません。売上高や従業員数といった企業の規模の面では、東映アニメーションのような歴史ある大手企業が挙げられます。

一方で、特定の作品の興行収入や国内外での評価という点では、その時々でヒット作を生み出したスタジオが注目されます。クリエイターからの評価や、特定ジャンルでの影響力など、さまざまな側面から業界をリードする企業が存在します。

アニメ制作会社に転職するなら労働環境を確認しよう

アニメ制作会社に転職するなら労働環境を確認しよう

アニメ制作会社への転職を成功させ、クリエイターとして長く働き続けるためには、事前に企業の労働環境をしっかりと確認することが不可欠です。憧れの気持ちだけで業界に飛び込むと、厳しい現実に直面し、早期離職に繋がってしまう可能性があります。

給与水準や残業時間、休日制度といった客観的なデータに加え、社内の雰囲気や教育体制なども含めて、総合的に判断することが重要です。

「エンタメ人」では、アニメ業界の求人を数多く扱っています。特化型エージェント特有の非公開求人の紹介や手厚いサポートも受けられるので、アニメ業界への転職を考えているのであればぜひ活用してみてください。

※この記事は2025年10月3日に執筆されたものです。

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