動画配信サービスやSNSが日常となったいま「テレビ業界って、この先どうなるの?」と気になる人は多いでしょう。結論から言うと、テレビは「なくなるメディア」ではなく、強みを活かしながら新しい形へ進化し続けている産業です。
本記事では、テレビ×配信×SNSの関係、キャリアの広がり、求められる人物像、転職成功ポイントまでわかりやすく整理して解説します。
目次
テレビ業界の将来性はどう変わる?

「テレビ業界はもう終わり」「オワコン」といった言われ方をすることもありますが、実際には役割と稼ぎ方が変化している最中です。テレビだけで完結する時代から、配信サービスやSNSと組み合わさった“総合メディア”としての戦い方へ移行しています。
- 地上波:多くの人が同じ時間に同じ番組を見る「同時体験」の場
- 配信サービス:自分の好きなタイミングで見られる「マイペース視聴」の場
- SNS:番組について感想を語り合う「コミュニケーションの場」
この3つが組み合わさることで、新しいテレビの価値が生まれています。
地上波と配信の役割分担が進む
視聴者の行動は、「決まった時間にテレビの前に座る」から、「見たいものを、見たいタイミングで視聴する」スタイルへ大きく変化しました。その結果、テレビ局と配信プラットフォームは、ライバル関係というよりも役割分担をしながら共存するパートナーへと変わりつつあります。
- 地上波:生放送・速報性・同時視聴による一体感が強み
- 配信:見逃し配信・過去回のアーカイブ・サブスク視聴が強み
地上波で話題になった番組を、後から配信で見返す視聴スタイルも定着しており、お互いの弱点を補い合う関係に近づいています。また、テレビ局自らが配信サービスを運営したり、外部の配信プラットフォームと連携して、オリジナル番組やスピンオフ企画を展開する動きも増えています。
視聴データを分析し「どんな企画が、どの層に刺さっているのか」を見ながら制作をブラッシュアップしていく流れも加速しています。
ライブ性・速報性が求められるジャンルはテレビ優位
一方で、ニュース速報やスポーツ中継、選挙特番、災害報道、音楽ライブなど、「今この瞬間」を共有するコンテンツは、今でもテレビが主役です。
- 災害発生時の緊急情報
- 選挙の速報や開票の様子
- スポーツの生中継・国際大会
- 音楽ライブ・特番
これらは、いざというときに頼りにされる「インフラ」としての役割が大きく、テレビは依然として“情報の最後の砦”として信頼されています。
さらに、リアルタイムでテレビを見ながら、X(旧Twitter)やInstagramで感想を投稿したり、トレンド入りした話題を追いかけたりする人も多く、「テレビ+SNS」で盛り上がる視聴スタイルが一般的になりました。
単に“テレビの代わりが配信”なのではなく、テレビの価値がSNSによって再発見されているとも言えます。
テレビ局は総合コンテンツ企業へビジネス領域を拡張
テレビ局の仕事は、かつてのように番組をつくって放送枠に流すだけではありません。現在は、以下のようなさまざまなビジネスに広がっています。
- 自社・他社と連携した配信事業
- イベント・フェス・展示会などの興行ビジネス
- 番組やキャラクターを活用したグッズ・EC事業
- 海外販売・リメイク権の販売
- 観光地や自治体とのタイアップ・地域プロモーション
- アニメ・ドラマ・バラエティのIP(知的財産)戦略
このように、テレビ局は「放送局」から「総合コンテンツ企業」へとシフトし、コンテンツを軸に多様な収益源をつくる動きが進んでいます。今後は「映像をただ作る人」ではなく、視聴者にどんな価値体験を届けるかを設計できる人が、より求められていくでしょう。
テレビ×配信×SNS時代の市場構造

視聴者が情報を受け取るデバイスは、テレビ、スマホ、PC、タブレット、デジタルサイネージ、イベント会場、そしてSNSなど、以前よりもはるかに多様になりました。
そのため、テレビ業界は「テレビだけの市場」ではなく、動画配信・SNS・広告・コミュニティなどを含んだ大きなメディア市場の一部として位置づけられています。
その中でテレビは、
- 話題を生み出す「きっかけ作りの場」
- 社会全体で共有される「共通の話題づくり」
- 信頼性の高い情報の「発信源」
としてのポジションを維持しながら、ほかのメディアと組み合わせて視聴体験を広げています。
企画力競争で品質が向上
視聴者の可処分時間(自由に使える時間)は限られているため、「なんとなく流れている番組を見る」から「本当に面白い・役立つと思ったコンテンツだけを見る」という選び方に変わっています。
その結果、テレビ番組にはこれまで以上に企画の面白さ・分かりやすさ・独自性が求められるようになり、次のような番組が支持を集めています。
- 社会問題を深掘りするドキュメンタリー
- カルチャー・サブカル・地域を丁寧に扱う番組
- 検証企画・実験型のバラエティ
- 教養とエンタメを掛け合わせた「学べる番組」
撮影技術や編集技法、テロップ・音効・演出の工夫も進化しており、日本のテレビ番組は今でも企画力とクオリティの高さで世界から評価されている分野です。
テレビ×SNSの相乗効果が加速
テレビ番組が放送されると、その場面が切り取られてSNSで拡散されるケースが増えています。これにより、番組をリアルタイムで見ていなかった人にも情報が届き、放送外での視聴機会が増えるようになりました。
- ティザー動画や予告編のSNS配信
- 未公開シーン・メイキング映像の公開
- 出演者自身による発信・裏話紹介
- 視聴者参加型ハッシュタグ企画
このように、テレビが「きっかけ」、SNSが「拡張装置」として働くことで、番組の熱量が長く続くようになっています。今や、テレビとSNSをセットで設計することが前提になりつつあります。
市場は縮小ではなく再編期
地上波の広告収入だけを見ると縮小傾向に見えますが、
- 配信サービスによるサブスク収入
- 海外販売・リメイク権などのIP収益
- イベント・ライブ・フェスなどの興行収入
- ECやコラボグッズなどの物販
といった”テレビ発”のビジネスは増えています。つまり、テレビ市場は「縮む」のではなく、収益の取り方が多様化している段階にあると考えられます。
今後は「広告枠を売るだけのモデル」から、「コンテンツの価値を高めて、いろいろな形で収益化するモデル」へシフトしていくでしょう。
「エンタメ人」では、テレビ・映像・配信などの領域に特化したキャリア支援を行っています。可能性を広げたい方は、まずは情報収集から始めてみませんか?
動画配信時代に求められる人材像

これからのテレビ業界で求められるのは、「テレビが好き」という気持ちだけではありません。視聴者の気持ちや行動を理解しながら、どんな体験を届ければ喜ばれるかを考えられる人が活躍しやすい時代です。
ベースとなる制作スキルに加え、デジタル理解・データ活用・SNSコミュニケーションなど、複数のスキルを組み合わせられる人材が重宝されます。
企画・編集・ディレクションは今も中核スキル
どれだけ環境が変わっても、番組制作の土台である次のようなスキルは普遍的です。
- 企画力:テーマ設定、切り口の工夫、タイトル・構成のアイデア
- 取材力:人や現場の魅力を引き出す質問力・観察力
- 構成力:情報を整理し、わかりやすく並べる力
- 演出力:尺配分、BGM、テロップ、編集で「感情の流れ」をつくる力
これらは、地上波だけでなく、配信番組・YouTube・SNS動画・イベント演出などにも応用できます。「ストーリーを組み立てる力」は、メディア形式を問わない一生モノのスキルです。
デジタル知識を持つ人材の価値が上昇
動画配信やSNSを前提とした時代では、次のようなデジタル知識を持つ人材の評価が高まっています。
- 動画配信の仕組み・アルゴリズムの理解
- 検索で見つけてもらうための工夫(SEO的な考え方)
- SNS上での導線設計(どこから番組に流入してもらうか)
- 視聴データ・反応データを分析し、企画や改善につなげる力
制作経験とデジタル知識を掛け合わせられる人は、「クリエイティブもわかるし、数字も読める人」として、社内外で重宝される存在になります。
複数メディアを横断できる人材が評価される
今後は、テレビだけで完結するのではなく、SNS・配信・イベント・EC・コミュニティ運営などを含めて、企画を横断的に展開していくケースが増えていきます。
そのため、
- 「番組本編」+「SNS用ショート動画」+「イベント」までセットで考えられる人
- テレビ・配信・リアルイベントの動線をつなげて、ファンを増やせる人
といったマルチメディア型の人材が、より高く評価されます。
テレビ業界の仕事は「制作現場」だけではありません。マーケティング、広報、配信ビジネス、ライツビジネス(権利ビジネス)など、働き方も年々多様化しており、自分の得意分野を活かしたキャリア設計が可能です。
テレビ業界の主な職種とキャリアパス
「テレビの仕事=ADとディレクター」というイメージを持つ人も多いですが、実際にはさまざまな職種があります。ここでは代表的なキャリアパスを整理します。
AD → ディレクター → プロデューサー
もっともイメージしやすいのが、制作現場の中核を担うキャリアです。
- AD(アシスタントディレクター):リサーチ、撮影準備、ロケ同行、素材管理、テロップ作成など、番組制作の土台となる業務を幅広く担当。現場の流れを理解しながら、進行管理の基本を身につけます。
- ディレクター:企画構成を考え、撮影・編集の方針を決める立場。演出プランを組み立て、出演者・スタッフを動かしながら「番組の顔」をつくる役割を担います。
- プロデューサー:予算管理、チーム編成、著作権・権利関係の調整、編成とのやり取りなど、作品全体の責任者。番組の成功だけでなく、その先のビジネス展開も視野に入れて意思決定を行います。
最近は、地上波だけでなく配信番組やSNS企画も増え、「企画力×データ視点」を両立できるディレクター・プロデューサーが求められています。
編成・広報・マーケなど企画・管理領域
番組を作るだけではなく、「どの時間帯に、どんなラインナップで番組を並べるか」「どう世の中に広めるか」を考えるポジションもあります。
- 編成:視聴率や視聴データ、他局の動き、SNSの反応を踏まえて、番組表の構成を設計する役割。
- 広報・宣伝:番組情報や企業の取り組みを外部に伝える役割。SNSキャンペーンやコラボ企画の設計、プレスリリース作成などを担当します。
- マーケティング:視聴者やユーザーの行動データを分析し、番組づくりや新規事業、広告の提案に生かすポジションです。
いずれも、「コンテンツをどう届けるか」「ファンをどう増やすか」を専門的に考える、企画と伝達のプロといえる仕事です。
デジタル・配信・IPビジネス領域
テレビとデジタルをつなぐ、新しい収益モデルに関わる職種も増えています。
- 配信番組の企画・運営
- 過去番組のアーカイブ販売・サブスク化
- 海外向けの翻訳・ローカライズ
- ライツビジネス(キャラ・番組の権利活用)
- ECサイト運営・イベントとの連動施策
語学力、マーケティング、Webスキル、データ分析など、専門性を活かせるポジションが多く、「テレビ×ビジネス×デジタル」を掛け合わせたい人にとっては、今後ますますチャンスが広がる領域です。
主要テレビ局・制作会社・関連企業の特徴

ひと口に「テレビ業界」といっても、キー局・制作会社・ローカル局など、所属先によって担う役割やキャリアの広がりは大きく異なります。ここでは、それぞれの特徴や働き方の違いを整理しながら、自分はどのフィールドが合いそうか、をイメージしやすくなるように解説していきます。
キー局(日本テレビ・フジテレビなど)
日本テレビやフジテレビなどのキー局は、番組制作力・技術力・ブランド力が総合的に高く、以下のような幅広い事業を展開しています。
- ドラマ・バラエティ・報道・スポーツ・情報番組
- 映画・アニメとの連動企画
- イベント・フェス・舞台
- ECやライブ配信、教育コンテンツ
メタバースやオンラインイベント、観光・地域とのコラボなど、新しいジャンルへの投資も積極的で、「放送局」の枠を超えたビジネスチャレンジができる環境です。福利厚生や研修制度が充実している企業も多く、長期的なキャリアを描きやすいというメリットがあります。
大手制作会社(共同テレビ、日テレAXON…)
大手制作会社は、テレビ局と組んで番組制作を担う「クリエイティブ専門集団」です。ドキュメンタリー、情報バラエティ、ドラマ、音楽番組など、ジャンルに特化して制作力を磨ける環境が整っています。
現場で経験を積みながら、以下のようなスキルを身につけていけるのが強みです。
- 演出力・構成力・編集技術
- ロケ対応力・トラブル対応力
- チームマネジメント
近年は配信プラットフォーム向けの番組制作も増えており、Netflix・Amazon Prime Video・YouTubeなど、グローバルな映像プラットフォームの作品に関わるチャンスも広がっています。
ローカル局・地域制作会社
ローカル局や地域制作会社は、「地域に密着した情報発信」が最大の特徴です。
- 地方自治体や行政との連携番組
- 地域企業・観光地・イベントの特集
- 防災情報や生活情報の発信
上記のように、地域の暮らしと直結したコンテンツが多く「地域貢献」と「クリエイティブ」を両立しやすいフィールドです。
また、観光プロモーション動画の制作や、まちづくり・地域ブランディングのプロジェクトに関わることもあり、地方創生や地域の課題解決に興味がある人には非常にやりがいのある環境と言えます。
テレビ業界を目指す人が押さえておきたいポイント

テレビは、もはや単なる「放送インフラ」ではありません。企画・権利・ブランド・技術・デジタルが組み合わさった総合メディア産業です。この構造を理解しておくと、キャリアの選択肢も見えやすくなります。
縮小ではなく“領域拡張”が進行中
視聴率や広告収入だけを見て「テレビはもうダメ」と判断してしまうのは早計です。
実際には、
- 配信事業の立ち上げ・運営
- 映画・アニメ・舞台との連動企画
- EC・グッズ販売・ファンクラブ運営
- イベント・スポーツビジネス・海外展開
など、「テレビ局が関われるビジネスの幅」は昔より広がっています。放送局というより、コンテンツを軸に多角展開する会社と捉えるとイメージしやすいでしょう。
未経験者は制作・編集・SNSから入りやすい
テレビ業界では、必ずしも最初から経験豊富である必要はありません。
求められるのは、
- 情報をおもしろく見せる工夫(クリエイティブ力)
- 視聴者目線で考える想像力
- 企画を形にしていく粘り強さ
SNS運用や動画編集、構成案作り、学生時代の自主制作などからスタートし、それをポートフォリオとして評価されるケースも増えています。
副業を活かしたキャリア形成も可能
副業や個人活動でできることも多くあります。
例えば、
- YouTubeチャンネルの運営・動画編集
- ショート動画の制作(TikTok・Instagram Reelsなど)
- VTuberや配信者のサポート・動画切り抜き制作
- イベント企画・オンライン配信の運営
といった活動は、そのまま「実績」としてポートフォリオに載せることができます。会社での経験と個人の実績を組み合わせることで、より説得力のあるキャリアを描けるでしょう。
業界経験が浅い方や、方向性がまだ決まっていない方は、キャリア支援の専門サービスに相談してみるのもよいでしょう。まずは、あなたの強みや適性を整理するところから始めてみませんか?
テレビ業界への転職を成功させるための実践ステップ

テレビ業界への転職を考えるときは、気持ちだけで突き進むのではなく、再現性のあるキャリア戦略を持つことが大切です。以下のステップで、自分なりのロードマップを描いてみましょう。
① 自分の強み・適性・価値提供領域の整理
まずは、「なぜテレビ業界なのか」「自分は何で貢献できるのか」を言葉にしてみましょう。過去の経験がテレビと直接関係していなくても、数字分析、アイデア発想力、SNS運用、語学力など、活かせるスキルはたくさんあります。
② 作品・実績のポートフォリオ化
動画、企画書、構成案、SNS運用の実績、記事制作、取材経験など、「自分が何をしてきたか」を示すアウトプットをまとめておきましょう。紙の履歴書だけでなく、URLやデータで見せられると、選考時のアピールに直結します。
③ 情報収集と企業研究
「有名だから」という理由だけで企業を選ぶのではなく、以下のようなポイントを確認しましょう。
- どんなジャンルが得意な会社か
- どんな働き方や制作スタイルか
- どんな新規事業やデジタル展開に力を入れているか
これらをチェックして、自分の志向性や強みと合うかどうかを判断することが大切です。
④ エージェントを活用して最適な企業へ
テレビやエンタメ領域に強い転職エージェントを活用すると、以下のようなサポートを受けることができます。
- 一般には出てこない求人情報
- 職種やキャリアパスの整理
- 応募書類の添削・面接対策
一人で情報を集めるよりも、効率的かつ安心感のある転職活動がしやすくなります。
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