ホッケー女子日本代表・及川栞、タカラベルモントのパーパスを伝播【後編】

 

新企画、「タレントのキャリア特集」。
本特集では、タレントが業界外でどのように活躍しているのか、企業はタレントをどう活かしているのかをインタビューを通じて探る。

第1回インタビューは、ホッケー女子日本代表の及川選手と、タカラベルモント株式会社。
及川選手は、アスリートの活動と並行しながらタカラベルモントに正社員として勤務し、パラレルキャリアを築いている。
対してタカラベルモント社は、「美しい人生を、かなえよう。」をパーパスに、理美容や医療の業務設備機器および化粧品などを製造・販売する企業である。

後編として、及川選手に話を伺う。(編集部)

 

ホッケー女子日本代表/タカラベルモント所属 及川 栞(おいかわ しほり)
「東京から世界を目指す」をビジョンに掲げる東京ヴェルディ女子ホッケーチームで、ホッケー女子日本代表。2022年1月に、タカラベルモント株式会社へ入社。

タカラベルモント株式会社/広報室 石川 由紀子(いしかわ ゆきこ)
広告代理店、PR会社を経て、2020年4月にタカラベルモントへ入社。広報室に所属。

美容業界への夢、そしてパリオリンピック出場の夢をともに追いたい

―― どのような思いで、タカラベルモントへ入社されましたか。

及川:タカラベルモントの社員としてパリオリンピックでプレーがしたいと思い、入社しました。

そもそもパリオリンピックに出場したいと思ったきっかけは、東京2020オリンピックに出場したことです。
オリンピックは自分一人の目標ではなく、家族全員の目標でした。そのため、両親にオリンピックの現地で自分の姿を見てもらい、競技の第一線を退こうと考えていました。

しかしコロナの影響で、オリンピックは無観客開催でした。両親は会場には来てくれましたが、ホッケー場の前でオンラインでの観戦となり、自分がプレーする生の姿を両親に見せられませんでした。

ホッケーの2大大会は、ワールドカップとオリンピックです。そのため「一番大きな大会であるオリンピックで活躍する自分の姿を家族に見せるまでは、第一線を引退するべきではない」と思い、パリオリンピックを目指そうと決意しました。

当時、アスリートとしての活動も行いながら別の企業で働いていましたが、より良い場所を求める中でご縁があり、タカラベルモントと出会いました。

入社前のタカラベルモントの吉川社長との面談で、「パリオリンピックで活躍したい」と伝えました。吉川社長とお話しする中で、タカラベルモントに所属しながら社員の方々とともにパリオリンピック出場を目指したいという思いが強くなりました。

正直お話するまでは、自分がこの先どうするかのプランを一年単位で考えていき、最終的にパリオリンピックに出場できればいいと思っていました。なぜなら、ホッケー女子日本代表チームでは私が最年長であり、一年後にはどんな気持ちになっているか、いつ怪我をするかも分かりません。

―― なぜ思いが変わったのでしょうか。

及川:吉川社長が、私の夢を心の底から応援してくださったためです。
それから、私が幼い頃に描いた夢が美容師であり、美容業界であることにご縁を感じたことも理由です。

タカラベルモントでは、自分が幼少期に思い描いた美容業界に携わる夢と、今の自分が追いかけているパリオリンピック出場への夢の両方を目指せると感じました。そして自分が昔抱いた夢と、同じ夢を追っている方や、美容業界で頑張っている方々とともに夢を追える環境が、自分にぴったりだと思いました。

夢を伝える使命によって、組織の一体感を生み出す

―― アスリートの活動と、タカラベルモントの仕事をどう両立していますか。

及川:アスリートの活動に応じて、柔軟に働かせていただいています。
今年はワールドカップがあり、頻繁に合宿がありました。合宿が近くなると、トレーニングがハードになるため、出社できない期間が続きました。
ワールドカップが終わって帰国した後は、時間が取れるようになったため、出社して社員の方々とコミュニケーションを取るようにしています。

―― 入社してからこれまでどのような業務をおこなってきましたか。

及川:入社してすぐは、自社のブランドや歴史を学びました。学んでいくうちに、タカラベルモントの社員になったことを実感し、そして以前にも増して美への関心が深まりました。

自社製品を学んだ後に試しに使ってみて、込められた思いや商品ごとの違いにも気付くことができました。また、出社できなくても自分ができることをおこなおうと、自分のSNSで製品を投稿していました。
さらには、ワールドカップ出場の際には、自社のヘアカラー製品をつかって、髪のインナーを染めました。少しでもタカラベルモントをPRできるように、私を見つけてもらえるようにと考えたのです。

――  働く中で周囲からはどのような反響がありますか。

及川:「及川さんが来ると、明るくなる」「元気になる」とよく言っていただけます。「及川さんがいるフロアは賑やかだ」と言われるほどです(笑)

周りの方から「頑張ってね」と声をかけてもらうことは、プレッシャーではなく、私のエネルギーになります。ともにパリオリンピックを目指していることを実感できるからです。

―― 会社一体となって及川さんの夢をともに追っている様子が伺えます。

及川:夢を伝えていくことが使命なのではと思うのです。
これまでホッケーを続けることができたのは、周りの方々のお陰であると感じるためですね。

ホッケー業界や地域など、共創を促す

―― タカラベルモントの社員として、どのようなやりがいを感じていますか。

及川:社員の方々から、試合でのパフォーマンスを支持していただけることです。

オリンピック終了後、オマーンで開催された大会でPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に選出され、さらに8月のSOMPO JAPAN CUPではアルゼンチン代表を招致した試合でMVPをいただきました。その際、私の名前は「タカラベルモント 及川栞」と掲示されるのです。

タカラベルモントのビジネスに直結する、例えば数字で結果を出すような形での貢献はできていません。しかし、試合で勝てば、当社のパーパス「美しい人生を、かなえよう。」を体現することができます。

それによって、社員の方々からアスリート社員がいて良かった、この人を応援して良かったと思っていただけることが、自分自身のやりがいです。

私にとっては、所属している東京ヴェルディも、ホッケー女子日本代表チーム・さくらジャパンも、タカラベルモントもチームなのです。

石川:及川さんは数字で会社に貢献できていないと言いましたが、ビジネスマンとして十分貢献してくれています。なぜなら及川さんがいることで、組織の一体感の醸成しかり、会社を超えてさまざまな方々と共創するきっかけがつくれているからです。

今の時代、ビジネスは会社の中だけ、業界の中だけでは広がらないように思います。地域やホッケーに関わる多くの皆さんとともにつくり上げることで、新たなビジネスが生まれることに期待しています。

―― 及川さんが懸け橋となっているのですね。 最後に、今後の意気込みを伺えますか。

及川:やはり、タカラベルモントの社員としてパリオリンピックを目指したいです。その目標を達成できた時に、自分にとっての美しい人生の一つを叶えられます。

きついトレーニングの中で痛みを感じることもありますし、疲れを感じることもあります。それでも日々のベストを尽くしていけば、一つ一つステップアップできると思います。
これからも自分へのチャレンジを常にしていきたいと思います。