ディストリビューターとは|エンタメ業界における役割を紹介

エンターテインメント業界におけるディストリビューター

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ディストリビューターとは、本来的には「卸業者」のことを意味しています。商品をメーカーから買い付け、小売業者や企業に卸売りをする、という業態です。

ですが、今回ご紹介するエンタメ業界におけるディストリビューターには別の意味合いがあります。

それが、「音楽配信代行」という意味合いです。

この記事では、エンタメ業界での「音楽配信代行」という意味でのディストリビューターについて解説していきます。

音楽配信代行とはそもそも何か、どういった理由で注目されているのかといった基礎知識から、日本でも有名なディストリビューターについてもいくつかピックアップして紹介します。

音楽配信代行とは

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ディストリビューターは、音楽配信代行の役割を担っています。エンタメ業界においては、「ディストリビューター=音楽配信代行である」と理解してもそれほど間違いではありません。
ここでは、そのディストリビューター(=音楽配信代行)がそもそもどういった業務を行っているのか、基礎的な内容について解説していきます。

アーティストと音楽配信サービスをつなぐ

現在世界には、さまざまな形態の多種多様な音楽配信サービスが存在しています。
有名なものではSpotifyやApple Musicなどで、利用しているという方も多いのではないでしょうか。

こういった音楽配信サービスが配信している大量の楽曲はアーティスト側から提供を受け、許諾を受けて配信しているわけです。

ですが配信サービスは膨大な数があり、場合によっては多言語化の対応をせねばならず、必要な手続きや配信登録および配信管理にかかる人的コストは膨れ上がってしまいます。
それは配信サービス側から見ても同じことで、無数のアーティストと楽曲のなかからどれを登録して配信すればいいか、判断するのが難しく、やはりコストがかかってしまうのです。

ディストリビューターは、こういった諸問題を解決するため、アーティスト側と音楽配信サービスをつなぐ役割を担っています。

まず、アーティストがディストリビューターに自身の楽曲を登録します。
その後、ディストリビューターは自社と提携している音楽配信サービスに、自社に登録されている楽曲を登録し、聞ける状態にします。
これで、晴れて音楽配信サービスで楽曲が配信されるというわけです。

音楽配信サービスに関連する業務を代行しているので、「音楽配信代行」と呼ばれています。

ディストリビューターの収益形態

ディストリビューターは、主に利用費や収益分配などで収益を得ています。

アーティストが楽曲を配信するために登録するのですが、その際、サービスの利用料として月会費や年会費、または楽曲単位での登録料を支払います。

または、楽曲登録や会員登録は無料または低額であるものの、楽曲が売れた際にその利益の何パーセントかをサービスに収める、という形態もあります。

なかには、プラスで配信代行以外のサービスを提供しているところもあり、追加のサービス料などでも収益を得ているパターンもあります。

個人でも楽曲配信が可能に

音楽配信サービスで自分の楽曲を配信したいと思ったとき、ディストリビューターに依頼することでしか配信することは難しいでしょう。

逆に言うと、ディストリビューターを通してしまえば、たとえ個人であっても楽曲の配信が可能になるということも意味しています。

かつては、楽曲を制作してもユーザーに届ける手段が限られていました。
古くは、自分でCDを作って、手売りするしかない時代がありました。近年では動画配信サービスなどで世に出せる機会は増えましたが、それでも限界があったのは事実です。

ですが現在では、ディストリビューターを利用すれば、超有名アーティストが楽曲を配信しているのと同じサービスで、自分の楽曲を配信してもらうことも容易になったのです。

音楽に関わるサービスの代行も

完全に音楽配信代行のみに特化しているディストリビューターもありますが、それ以外のサービスを提供しているディストリビューターも存在しています。

提供されることが多いのは、主に音楽や音楽配信に関わる、配信以外のサービスです。
例えば、楽曲制作のサポート、チケット販売の代行、CD化への協力、著作権登録などが代表的なサービスでしょう。

前述したとおり、これらの追加サービスでプラスの費用を受け取る場合もありますが、もともと提供サービスに組み込まれている場合もあります。

当初は、こういった追加サービスは後発のディストリビューターが先発サービスとの差別化のために取り入れていたことも多かったようです。
ですが現在では、先発のサービスでも提供サービス拡充のために取り入れていることも多く、早くに生まれたサービスだから音楽配信のみに特化している、というわけでもなくなってきているようです。

日本の有名音楽ディストリビューターをご紹介

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これまでは、ディストリビューターの具体的な業務内容について確認してきました。海外で始まったディストリビューターという仕事ですが、現在は日本にも何社か存在しています。
ここからは、日本における代表的なディストリビューターを見ていきましょう。

TuneCore Japan

TuneCore Japanは、本社をニューヨークに置くTuneCore Inc.が提供している日本向けのサービスです。
世界的にも規模が大きい音楽配信代行によるサービスであり、日本国内では最大級の規模を誇るサービスと言って差し支えないでしょう。

  • 楽曲が売れた際のアーティストへの還元率が100%である
  • 他サービスと比較しても、非常に多くのプラットフォームで配信できる
  • YouTube収益化、AmazonでのCD販売など、多様な収益源を提供している

主に上記のような特徴をもっています。
海外も視野に入れつつ、規模が大きなディストリビューターを利用したい場合に向いています。

BIG UP!

BIG UP!は、日本の音楽レーベルであるエイベックスが提供しているサービスです。海外資本・海外企業が本体である音楽配信代行サービスも多いなかで、国内発のサービスでかつ、2016年と比較的早い段階から活動していたという信頼性も売りの一つ。

  • LINE Music、dミュージックといった日本向け音楽配信サービスを網羅している
  • ライブ出演の仲介、チケット販売や版権管理など、配信代行以外のサービスも提供している
  • 無料で配信できる契約パターンもある

主に上記のような特徴をもっています。
日本向けから始め、日本人をターゲットにしている場合に特に向いていると言えるでしょう。

TOWER CLOUD

TOWER CLOUDは、株式会社エッグスが提供している国内のサービスです。

  • タワーレコードでCDを販売してもらえる可能性がある
  • 配信以外にも、CD化などのサポートをしてもらえる

主に上記のような特徴をもっています。
エッグスは、タワーレコード株式会社と株式会社レコチョクが協同で設立した会社であり、多くのインディーズ・アーティストの支援を行っています。
音楽配信サービスというバーチャルかつデジタルな面からだけでなく、CD化やタワーレコードでのCD販売といった、リアルかつアナログな面からのサポートも期待できます。

ROUTER.FM

こちらも国内のディストリビューターで、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社が提供しているサービスです。
クリプトン・フューチャー・メディアといえば、ボーカロイドの販売で有名な会社です。

  • ボーカロイドの名前や二次創作イラストを使用できる
  • 年会費ではなく、配信開始時に1回支払えばいい

主に上記のような特徴があります。
最大の特徴は、やはりボーカロイドに強い点です。配信代行を使えば個人でも楽曲配信が容易である点は、前述のとおりです。
日本国内で個人で楽曲制作を行う方たちに目を向ける際、ボーカロイドを利用した、いわゆる「ボカロP」と呼ばれる人たちが一定数存在することは注目すべき点です。
彼らボーカロイドで楽曲を制作する人たちから大きな支持を得ているサービスです。

narasu

株式会社ローディアムが運営する国内のサービスです。

  • サブスクリプション登録で、楽曲を配信し放題のサービスあり

同サービス最大の特徴は、上記に集約されていると言えるでしょう。

サブスクリプション型で、配信する楽曲数に制限がないサービスもないわけではありません。ですが、海外サービスであり、日本語サポートがないか、あってもそれほど充実しているわけではないというのが現状です。

日本初のサービスであり、なおかつ日本国内の音楽配信サービスにも強いディストリビューターとして、非常に珍しい地位を築いています。

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