アートプロデューサーとはどんな仕事?仕事内容から道のりまで細かくご紹介します!

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

アートプロデューサーの仕事内容

①アートプロジェクトの企画および進行管理

アートプロデューサーとは名前の通り、芸術祭やアートプロジェクトを制作することが主な仕事です。企画から制作にいたるまでの進行管理を、全体の最高責任者としてプロデュースしています。

イベントだけでなく、映像美術にも深い関係があります。作品によって異なりますが、ドラマや映画などの美術セットは、デザイナーだけで考えられたものではなく、アートプロデューサー、アートコーディネーター、そしてデザイナーの三つの部署がチームを組んで、制作されています。

アートと聞くと、実際に自分の手で物作りをする印象がありますが、アートプロデューサーはあくまでも、完成させるための制作進行の役割を持った人を指します。制作時間や予算を踏まえてアイディアを出すこともありますが、基本的にはデザイナーやアートディレクターがデザインを担当することが多いです。

②制作者と企画を繋げる

依頼された案件の制作だけではなく、作品を介して新たな繋がりを作っていく役割も、アートプロデューサーは担っています。

例えば、ミュージシャンとイラストレーターを繋げ、印象的なCDジャケットを制作するなど、それぞれ別分野で活躍する二つの対象者を組み合わせた企画を立案し、新しい作品制作の機会を生み出すこともあります。

また、様々なアーティストたちの作品を展示するイベントなど、作品を制作するだけで終わらせずに、次に繋げる機会作りも行っています。

次世代へと続くアーティストたちが、活躍できる企画を作ることも仕事の魅力のひとつです。

③制作物が企画の意図に沿うように導く

デザインする際に重要なポイントは、対象物のコンセプトを理解しているか、プロモーション効果のあるデザインか、そして、アートプロデューサーとしてのオリジナル性が含まれているかの3つが挙げられます。

この三点を考慮したデザインを制作するためには、クライアントの要望を的確に理解することが大切です。クライアントから言われたことをそのまま流すのではなく、自分のアイディアをディレクターと共有することで、多様な面からデザインアプローチをすることが出来ます。

プロデューサーからディレクター、ディレクターからデザイナー、デザイナーから制作担当者…と徐々に発信源との距離が離れてしまうので、直接管理下にない部署にも伝わるよう、制作意図は明確にしなければなりません。

 

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アートプロデューサーとアートディレクターの違い

アート(制作物)に関するマネジメントを行うという点では共通

両者とも「アート」に携わりますが、芸術家とは異なり、クライアントの要望を作品に組み入れ、表現することが仕事です。芸術作品ではなく、あくまでも広告のビジュアルを決定する仕事をしています。

デザイン担当のディレクターと進行担当のプロデューサーですが、どちらも予算や制作意図を念頭に置きながら共同で制作を行っており、お互いにアイディアを出しながら作品の完成を目指しているのです。

アートプロデューサーは企画と管理がメイン業務

クライアントの制作意図をヒアリングし、どのようなものを求めているのかを汲み取ります。その後、対象物のコンセプトをベースに作品の企画立案を行い、ディレクターと共に具体的なビジュアルデザインを考えていきます。

プロデューサーは、制作スケジュールや予算感を踏まえて、デザインの確認を行います。

場合によっては、予算にはまらなかったり、クライアントから新たな要望が出てくることもあるので、その都度柔軟に対応しなければなりません。

自分の手でデザインをするわけではなく、デザインしたプランを実際に制作するための環境を整えるのが主な仕事です。

ディレクターは制作過程の管理がメイン業務

ディレクターはプロデューサーから制作意図を聞き、デザインにおこしていきます。直接クライアントと打合せをする機会はあまりないので、要望を正確にキャッチする洞察力が求められます。

ディレクターはあくまでも完成デザインを考えることが仕事なので、デザインが完成した後は、美術デザイナーに制作を依頼することが一般的です。デザイナーはデザインを元に、どのような材料で制作するのか、どの色が近いかなど具体的な制作図案を考えます。

美術制作は役割が細かく異なり、それぞれが意図をくみ取りながら制作を進めているのです。

 

アートプロデューサーに求められるスキル

①ステークホルダーと連携できるコミュニケーション能力

美術制作は様々なプロの力で完成されています。

例えば部屋のセットを制作する場合、ベースとなる木工は大道具、それらベースに色やテクスチャーを付けるのは塗装部、家具や小物など装飾を担当するのは装飾部など、それぞれの分野のプロフェッショナルがデザイン案を元に制作しています。

クライアントの要望を元に、プロデューサーとディレクターがデザインをまとめますが、実際に施工を担当するわけではありません。場合によっては施工担当者にデザイン案が届くまでに数段階部署を挟む場合もあります

その後の制作進行が潤滑に行えるかどうかは、プロデューサーのコミュニケーション能力によって左右されるといっても過言ではありません。

②アートやデザインに関する専門知識や強い興味がある

アートに携わる職業だからといって、美術制作の経験が必ずしも必要とは限りません。表現力や独創的な発想力、技術知識ももちろんなくてはならない能力ですが、デザインやアートに興味を持っているかが何よりも大切です。

美術だけでなく、映像業界・広告業界は体力勝負のハードな業界です。特に拘束時間や仕事量に驚く人も多く、未経験の場合、業界に慣れるのに時間がかかる人もいます。

技術的な知識は経験を積むことで得られますが、仕事を継続出来るかどうかは、どれだけアートに面白味を感じられるかにかかっているのです。

ハードではありますが、毎度異なる作品を制作するので、新たな発見や刺激の多い仕事です。

③スケジュール管理能力

アートプロデューサーのみならず、プロデューサーという職業自体が、マネジメントに多く関わる職業です。

作品の企画やデザインなど、クリエイティブ業務も多くありますが、その一方で、作品を完成させるための進行を把握し指示しなければなりません。

特に美術制作は、撮影までに作品を完成させなければならないので、撮影前の準備が必要です。より良いデザインを探求することも大切ですが、施工担当者が必要とする制作スケジュールを尊重し、リミットのある中で完成させる対応力も大切です。

それぞれのタスクを設定し、スケジュール通り各部署が進行できているか管理するのも、プロデューサーの仕事のひとつです。

④周囲の人を巻き込みながら企画を成功させようとする姿勢

プロデューサーは、あくまでも企画・進行管理を担当しており、自分の手で作品を仕上げるということはありません。自分だけでは完成されないからこそ、チームを引っ張っていく指揮者の役割を担っているのです。

制作過程で、デザインの変更や新たな要望に対応しなければならないことも多々あります。限られた時間の中で完成させなければならないので、どのようなやり方だったら形に出来るか、各部署と話し合い、判断をする必要があります。

制作スタッフだけでなく、時にはクライアントへ交渉することもあります。「納期を〇日ずらすことで対応可能ですが、いかがでしょうか?」など、具体的な解決案を掲示することで、クライアントは何を優先すべきか判断することが出来ます。

クライアントとスタッフ、両者の意見を尊重しながら、協力し合い制作を進めることが出来るかが重要です。

アートプロデューサーになるためには?

専門学校や大学などで専門知識を身につける

アートプロデューサーとして必要な知識は、入社後経験を積むことで学ぶことが出来ます。興味さえあればどんな人でも目指せる職業ですが、学生時代に美術について学んでおくことで、実際の仕事で活かせる場面も多くあります。

アートという点では、デザインや美術について学べる大学や専門学校がおすすめです。デザインをする際、3Dデータを事前に作ってサイズ感を確認したり、Photoshopやillustratorを利用してデザイン画を描くこともあります。学生時代にこのようなソフトに触れておくことで、仕事の範囲が広がるので、新人でもより多くのことを経験する機会が得られます。

一般的にはディレクター経験を経てプロデューサーになる

アートプロデューサーになるためには、アートディレクターとして経験を積むことが一般的です。プロデューサーは総合的な視野を持ち、デザインはもちろん、予算感や美術的要素など、あらゆる知識が必要であるため、まずディレクターとして美術について学ぶ必要があります。

美術の世界は奥が深く、正解がないからこそ、様々な可能性の中からベストなデザインを見つけなければなりません。

また、ディレクターを経験することにより、制作にどれくらい費用がかかるかを学ぶことが出来ます。予算が合わない場合は、安価な材料で代用したりコストダウン出来る部分を探さなければなりません。

様々な可能性を示すためにも、アートディレクターとしての経験は必要不可欠になります。

求められるアートに応じて、必要な経験が異なることもあるため注意

アートプロデューサーといっても、媒体により必要な知識は異なります。

例えば映像美術の場合、アングルを考慮したセットサイズが必要なので、各レンズのミリ数と画角計算などの知識も必要です。様々なアングルから対象物を撮影するので、その都度自由に壁を動かせるよう、セットの作り方も撮影部と相談して考慮しなければなりません。

webデザインの場合、文字要素やカラーリングが重要になります。線の太さや文字の大きさ、補色の使い方次第で、サイトの見やすさが大きく変わってきます。キャッチーなデザインはもちろんですが、利用者の立場になって全体的な仕上がりを考えなければなりません。

美術だけでなく他の部署と連携して制作を行うため、幅広い分野の知識に触れることが大切です。

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